以前、日本人は生命保険によく分からないまま加入している人が多すぎる!

というお話をしました。(知りもしない生命保険に加入する日本人)

 

これはまぎれもない事実なんですが、

生命保険というものを理解していないのは、消費者であるわたし達だけの責任

ではありません。

 

生命保険会社の仕組み自体が、

消費者にとって優しくないことも理由のひとつです。

 

そのことを証明する出来事がありました。

生命保険料」についてです。

 

くわしく見ていきましょう。

 

生命保険料の仕組み

 

そもそも保険料は、

純保険料」と「付加保険料」に分けられます。

 

純保険料は、保険者のためのもの

万一が起きた場合、支払われる保険金の財源にあてられます。

付加保険料は、保険会社のためのもの

代理店手数料や広告宣伝費、社員のお給料などの保険会社の運営にあてられます。

 

この純保険料と付加保険料の割合を知っている人は、

少ないんじゃないでしょうか?

 

大半が将来の保険金になる純保険料で、

残りの少しが保険会社のための付加保険料かな?

そんな感じだと思います。

 

生命保険会社の仕組み

 

保険料を支払っている保険者が、保険料の内訳を知らないことには、保険会社

の仕組みが関係しています。

 

保険会社は、保険料の内訳を公表することを義務付けられていません。

 

保険料の中身を公表していないんです。

そりゃあ、保険者は保険料の内訳はわかりませんよね。

 

そんな保険会社の仕組みを打ち破る出来事がありました。

 

生命保険料の開示


2008年11月。インターネット専門の保険会社であるライフネット生命保険

が、保険料の原価の全面開示に踏み切りました。

タブーとされていた保険料の中身を公表することにしたのです。

 

この開示によると、商品や年齢、性別によって異なりますが、

付加保険料の割合はだいたい20〜30%とのこと。

 

保険料として1万円を支払っている場合、付加保険料として約3千円が取られ

ているんです。これは大きいです。

 

まとめ

 

ライフネット生命保険の保険料の開示によって、生命保険会社全体が透明化さ

れました。保険会社の運営にまわる付加保険料を比較することで、その保険会

社がどのような運営をしているか分かるからです。

 

これは生命保険業界にとっては不利であり、

消費者であるわたし達にとっては有利なことです。

保険商品を比較しやすくなったんですから。

 

さらに言うと、情報が開示されるまで、わたしたちは保険会社のなすがままに

なっていたということです。

どれくらいの費用が保険会社にまわっているか知らずに、ただ保険料を支払っ

ていたんです。

 

自分のお金をよく分からないものに費やすことほど、

恐いことはありません。

これからは自分のお金は自分でつくりだす時代です。

情報は自分で収集・分別していきましょう。